ビジネス書を読んでいると
ゲマインシャフトとゲゼルシャフトという言葉に出会うことがあるかと思います。
言葉の定義を「早稲田労務経営事務所」より引用します
ゲマインシャフト=共同体組織は、構成員一人ひとりのために存在する組織である。最小単位でとらえれば血縁組織があり、それ以外でも身近なところでは、町内会や自治会、PTA、教会・寺院等宗教団体、学校のクラブ活動、出身校のOB組織、ゴルフ会員組織や茶道教室などスポーツや文化のサークル等がある。こうした組織では構成員の満足感を高めることが重要なテーマとなる。ゲマインシャフトでは運営上の方針を決する際に誰かひとりがそれに対して強く不満感を募らせ反対をした場合、その方針を決することはできない。満場一致の決定が条件となる。決定に持ち込むためには反対者を説得するか、それでなければ脱退をしてもらうかの選択肢しかない。
一方ゲゼルシャフト=機能体組織は、組織自体に目的があり、その目的を実現させるために人材やその他の資源を集め、役割分担や指揮命令系統の整備を行っていく。従って組織利益のためには構成員の犠牲が生じる場合もある。そして目的が消滅すれば必然的に組織としては解散することとなる。代表的なゲゼルシャフトは営利法人つまり通常の企業である。
不動産会社の99.9%はゲゼルシャフトです。
利益を第一に追求する組織ですので、とにかく利益を上げて、規模を拡大し広告費や人件費をじゃんじゃん使って、さらに規模を拡大しようとします。
そうなると、何が起きるか
顧客のためにはならない取引をしてしまうのです。
お客様の利益が一番とか謳っていても、ゲゼルシャフトでは組織の利益が一番に優先されてしまうのです。
どんな会社にもノルマはありますから、期末が近いのにノルマが未達だと、顧客のためにならない取引でもついついしてしまうのです。
そして、当社はゲマインシャフトの考えで会社を運営しています。
うちで取引をして頂いたお客さんは、共同体に組み込まれています(笑)。おそらく、みなさんは意識していないでしょうが。
お客さんは不動産会社を選ぶと思いますが、当社もお客さんを選びます。
客なんだから何でも対応しろ!というお客さんはお断りします。
ある意味で対等ですが、その代わり極上のサービスを提供します。
それが可能なのもゲマインシャフトを根本にした組織運営を行っているからです。
当社にノルマはありません。営業目標も売上目標もありません。
あるのは「限られた顧客に極上のサービスを提供する」という目標だけです。
従業員もお客さんも「石澤商会」という共同体の構成員です。社長も番頭もお客さんもフラットな組織体です。
今後もこじんまりとしてるけど暖かいサービスを目指します。