当社では関東に住んでいて、地方に収益物件を保有している方のコンサルをしています。

その関係で先日、大分に行ってきました。

運営がうまくいっていないということで、様々な要因があるのですが、最も大きな問題は

・結露がひどく、断熱材を入れたリフォームを行うと1部屋あたり350万円かかる

ということでした。

断熱材が足りなくて、結露によるカビがひどく、それだけで150万円かかる。ならばいっそのことリノベした方が良いということで350万円の工事を何部屋も行っていて、そのために大きな負債を抱えている状態です。

どう考えても350万円のリフォームをやっている場合ではないのですが、工事を実施しないと部屋が埋まらないということで泣く泣く実施していたそうです。

金額にして合計数千万円になりますが、それはリフォームが社が貸してくれていて、毎月の家賃から支払っている状況です。

家賃収入はあるのですが、ローンを返済すると大赤字です。

そして、もうこれ以上、高額なリフォーム費用を払えないということで、当社がコンサルを受けました。

現地に管理会社とリフォーム会社を呼びつけます。

先方は東京から来た訳の分からない不動産業者に警戒感MAXです。

まず、カビがひどいことについて、見解を聞かせてもらいました。

そうすると、「もともと1Fで湿気が多いうえに、2F3Fから結露の水が落ちてきている」というではありませんか。この時点でこいつらは賃貸経営の素人だと分かりました。

上階からスラブを浸透してくるほどの結露なんてありえないですし、それであれば配管からの漏水を疑います。

「配管からの漏水は確認したか?」と聞くと、それはしていないとのこと。

とんでもない素人でした。

そして話を聞いていると「窓の結露がすごい」と言います。

「それは断熱材は関係ないよね?」と聞くと、ごにゅごにゅ言ってます。

そこで私は気が付きました

「賃貸借契約書の特約で石油やガスの暖房機器は禁止している?」

そして、していないと回答がありました。

私は力が抜けました。

結露の大きな原因は、換気をしないでガスや石油の暖房機器を使用したからです。

この建物はコンクリートブロック造ですが、気密性が高いために、24時間換気をしていない物件はエアコン以外の暖房を普通は禁止します。そうしないと、中でやかんを焚いているようなもので、結露だらけになってしまうからです。

そんなことも知ってか、知らないでかはわかりませんが、数千万円の結露対策リフォームをしてしまったオーナーが気の毒でなりません。

彼とは4年前から知り合いだったのですが、もっと早く私が現地に行っていれば、こんな無駄な出費をせずに済んだのにと後悔しました。

そして、話には続きがあります。

リフォーム見積もりがあったのですが、クロス数量が明らかに多いのです。

広さからすると100m以上多い見積もりだったので、問い詰めたところ

単価を安く見せるために、数量を水増しした

と。

まあ普通の大家はクロスの適正数量なんて分からないし、東京で金持ちっぽいから、多少ふんだくってやろうと思ったんでしょうね。

とんでもない管理会社とリフォーム会社です。

ここで名前を公表したいところですが、それはやめておきますが、九州地方のまあまあ大きな管理会社です。

はっきり言いますが、地方物件を地場の会社に預けていると、ボラれます

そして、担当者も所詮は大家の経験がない、素人に毛が生えたような奴らです

そりゃあ、金かけて部屋をきれいにすれば、素人だって客付できます

でもサラリーマン大家はそんな金ないんです。

いかに少ない投下資金で最大の利益を上げることができるか

ここに私をはじめ、大家は命をかけているんです

こんな現状を目の当たりにして、地方物件のコンサルをすることを決意しました

そんなに多くの物件を担当することはできませんが、地方物件で苦労されている方がいましたら連絡を下さい。

基本的には毎月フィーを頂きながら、必要に応じて現地にも行き、管理会社とリフォーム会社にカツを入れてきます。ダメなら信頼できる業者を探してきます。

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