会社経営でも不動産投資でも、そこには戦略が必要になります。
戦略なき経営は必ず行き詰ります。
不動産投資に何を大げさなと思うかもしれませんが、だんだんと規模が大きくなると戦略が不可欠です。
私は不動産投資にはサイクルがあると考えています。
1.拡大期
この時期はとにかく規模の拡大を重視します。
築古でもエリアが郊外であっても、とにかく利回りが高い物件を、長い期間、そして少ない自己資金で購入することを重視します。
融資期間を短くした方が総支払額は安くなりますが、月々のキャッシュフローが悪化してしまいますので、ここは少しでも長く借りる戦略を取ります。
2.維持期
ある程度の物件を購入したら、融資が頭打ちになります。
いろいろな銀行に打診しても貸してくれない苦しい時期です。
ここでは新規融資先をダメもとでも開拓し続けて、それと同時に安定したキャッシュフローを生み出すための作業を行います。
例えば、キャッシュフローを有効活用して物件の修繕を行ったり、退去後に部屋のバリューアップを行い家賃を上げるなどを行います。
3.収穫期
そして、家賃が上がり満室になったあたりが収穫期です。
今まで頑張ったおかげで、物件からは十分なキャッシュフローが出るようになっているでしょう。
購入した時と同じ利回りでも、売却すれば十分な利益が望めます。
なぜならば、家賃が上がっていることで、同じ利回りでも、売却価格が高くなるからです。
毎月家賃が入ってくるので、焦って安く売る必要はありません。
じっくりと1年くらいかけて希望の価格で売れば問題ありません
そして、3.収穫期 で物件が売れればまとまったキャッシュが入ってきますので、ふたたび拡大期に入ります。
銀行は「晴れた日に傘を貸し、雨の日には傘を奪い取る」といわれているように、金持ちにしかお金を貸してくれません。
サラリーマン投資家の多くが、なかなか銀行がお金を貸してくれないと嘆いていますが、それは当然です。
収穫期で物件を売却し大きなキャッシュが入るはずです。これを地元の信用金庫や信用組合に入金し、タネ銭を見せて、初めて信用金庫と取引ができるようになるのです。
信用金庫は原則としてプロパーローンですから、このステージに入って初めて専業大家になる道が見えてくるのです。