一昔前にS銀行が全国の物件に融資を出していたことがありました。
地方物件は利回りが高くて、見た目も立派なRCが多かったです。
地方で利回り11%回るRC物件
東京で8%の築古木造
二者択一なら、前者を選んでしまう方が多いのも、分からなくはない話です。
しかもS銀行を使えば、フルローンどころかオーバーローンが引けたのですから、本当の怖さを知らずに購入してしまった方が大半なのではないでしょうか。
これを欲深さで自業自得とか、勉強が足りないから
と非難することは簡単ですが、私もタイミングが悪ければ、このスキームに乗っていたと思います。
という経緯で地方物件を購入する方の共通の悩みが、
「空室が埋まらない」ということです。
地方物件の利回りが高いのは簡単なことです「埋めるのが大変」なのです。
利回りとトレードオフなんです。
私もこのような埋まらない地方物件を管理させて頂いてきましたが、1つ分かったことがあります。
埋めるための成功方法がないのです。
とは言っても、できないわけではありません。
答えがないので、自分で答えを見つける必要があるのです。
現在の募集方法で埋まらないのであれば、あらゆる方法を試すのです。
それは条件の見直しだったり、看板を見えやすいところにつけてみたり、地場の業者を回ったり。
可能性のあることを全てやる必要があるのです。
例えば、どうしても決まらなかった北陸地方の物件、あらゆることに手を尽くしても決まらずに、空港へ向かう途中。
たまたま目にしたグループホームの看板。そこに電話してみたところ、グループホームとしての利用は難しいが、職員の宿舎として借りてくれることがありました。
また、何をやっても決まらずに、やけになって近隣の戸建てにポスティングしてみたら、海外赴任から帰ってくる息子のために借りたいという話もありました。
都内の客付けであれば、何も考える必要はありません。
右から左へと客を案内していけば決まりますが、地方などの難しい物件はこの方程式に当てはありません。
地方に行けば行くほど、不確実性が高まるために、正解のない世界で行動して、最適解を求めることができる能力が求められるのです。
