このところの物価上昇+金利上昇で、入ってくるものは増えないのに、出ていくものだけ増えているのではないでしょうか。

そうなると、家賃の値上げを考えたくなります。

SNSでは●円の家賃値上げに成功したと書いてあったりすると、ますます焦ってしまいます。

家賃の値上げは十分に可能です。

当社の管理物件でも値上げもしくは値上げ要請中の物件があります。

◆家賃値上げに必要な条件

 1.希少性

 2.相場よりも安くなっている

 3.需給バランス

 この2つが値上げを成功させるための条件になります。

例えばですが、築古のアパートを持っていたとします。

郊外の私鉄からバス便の築30年の物件です。

このような物件の値上げが可能かというと、一般的には厳しくなります。

それは上記の条件を満たしていないからです。

日本は空家問題があって、空室率も年々上がっています。

そんな中で家賃値上げの話をしても、退去されてしまうのが関の山です。

食料品やガソリンは買わなくては生活ができません。

でも築古アパートは代替物件がいくらでもあるわけですから、希少性が無いので値上げができない(やめた方がよい)のです。

ただ、築古アパートでも著しく相場よりも安い場合は、値上げできる可能性がありますので、相場感を養うことが重要です。

◆築古アパート投資を行う意味

そうなると、値上げもできないのに、なぜ築古アパートを購入するのかという話になります。

これは難しい問題なのですが、簡単に言うと、30年間頑張って運用すると土地として売却して大きな利益が見込める、これにつきます。

例えば7000万円のアパートを利回り7%程度で購入したとします。

ノンバンクで借りるので金利も高く、返済も多くなりますので、手残りは15万円程度でしょう。

途中に修繕や大規模修繕そして各種トラブルがあるでしょう。

30年間頑張って運営すると、その間のCFとして3000万円位が手元に残り、ローンのない不動産が残りそれを売って7000万円。合計で1億円の利益が出る。

ざっくりとこのようなイメージです。

なので、毎月のCFがザックザクで不労所得というイメージであればそれを捨てて頂き、勉強を続けながらコツコツと大家スキルを上げて、少しでも有利な取引ができるようにすることが重要です。

◆インフレの影響

この頃ではインフレも進み食料品も高いですが、土地値も騰がっています。

この状態ですと、先の不動産が7000万円でななく1億円で売れる可能性もあるでしょう。

でも、そのような希少性のある土地は利回りがディスカウントされてしまいます。

利回りを追うことは重要ですが、利回り高い物件はキャピタルゲインを期待できないことが多く、やはりここでも利回りと将来的価値はトレードオフになっていると言わざるを得ません。

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