賃貸管理をやっていると思うのが、
毎年毎年、その年によって傾向があることです。
それは高単価の物件が決まりやすかったり、あるいは引越しの時期が通常とは異なるなどです。
まだまだ繁忙期は続きますが、ここまでの状況を振り返って、残りの繁忙期に活用して頂きたいと考えています。
1.家賃が安い物件へのシフト
引越し理由を毎回聞くようにしておりますが、今までの家賃が高い物件から、家賃の安い物件に住み替えるという事由が多かったです。
インフレでも給料は上がらない層には、食費の切りつめにも限界があり、住居の質を落としてでも引越しをせざるを得ないということでしょう。
既に消費者金融からつまんでいて、返済が滞っている場合もありますので、注意が必要です。
またこのような方はゆくゆく生活保護への切替となる可能性もありますので、その意思を確認することが好ましいでしょう。
生活保護だけは絶対に受けたくないと考える方が一定数いまして、そのような方は生活困窮した時点で家賃の支払いが滞り、夜逃げなどに繋がることがあります。
2.ファミリータイプ、都心物件の家賃値上げ
前項とは逆に、インフレはしているものの給与も上がっている層です。
このような方は、品質の良い、広めの物件に対するニーズが依然強いですが、都内のマンションは高騰してしまい高嶺の花になってしまいました。
購入は諦めて賃貸に流れるケースが非常に多く、都心ファミリータイプの物件は、家賃を10%程度値上げしてもすぐに決まるケースもあります。
家賃に関しては、インフレで値上げができる物件と、できない物件に二極化しているというのが賃貸マーケットの実情です。
3.引越し業者のキャパオーバーによる分散化
人手不足により、2~4月に繁忙期を迎える引越し業者も人手が足りていません。
引越しの見積もり依頼にも来れないケースがあり、近年ではますます引越時期の分散化が顕著になっています。
また引越代の高騰により、自分でセルフ引越しする方も増えており、マンションの場合は管理組合とのトラブルになったり、荷物搬入の際に共有・専有部分を傷つけてしまったりなどのトラブルが見受けられます。
当社では入居時確認アプリを採用していまして、入居者に元からあった写真を撮影してもらっています。
そのようなシステムを使って、入退去時のチェックは厳しく実施する必要があります。
また、最近おもしろいのは内覧をしなくても決める人が多いことです。
内覧したくない。すぐに住みたいという方は、入居後にトラブルになる可能性がありますので、内覧に関しては必ず行って頂いています。