一言で申し上げると、物件不足が顕著になっています。
思った以上に収益物件を購入したい人が多く、物件の供給が追いついていない状況です。
10年ほど前では、ほんの一部のサラリーマン投資家が購入していてマイナーなイメージですが、ここに来てかなり裾野が広がってきた印象があります。
ここに緩やかな資本の移転を見ることができます。
20年位前までは土地を持っている地主しかアパート建築や収益物件保有はできない状況でした。
それがアパートローンの拡大によって、地主からサラリーマンに収益物件の移転が起きたわけです。
今後も地主からサラリーマン投資家への収益物件移転は続くと思われますが、ここに来て地主からの物件が減りつつあります。
最近多く見られるのは、サラリーマン投資家からサラリーマン投資家への売買です。
アーリーアダプターとも言える、ごく初期にアパートを購入したサラリーマン投資家が、資産の組み換えやより規模の大きな物件を購入するために物件を売却する動きです。
これにより、物件を売却したサラリーマン投資家はキャピタルゲインを手にし、より大きな物件を購入する動きがあります。
ただ要注意なのは、資金が潤沢な地主と違い、サラリーマン投資家から購入した物件は、建物に十分なお金が掛けられておらず、状態が悪いケースが多いことです。
もっとも地主保有物件でも状態が悪いケースが多々見られますので、いずれにせよ、十分な物件調査が必要であることは言うまでもありません。