私は不動産会社を経営しておりますが、意識的に海外に行くようにしております。遊びに行くということでもありますが、同時に不動産というとてもドメスティックな仕事をしていると、どうしても視野が狭くなってしまうため、その視野を広げるために海外へ行くようにしているのです。
例えば、今年の正月にハワイに行ってきたのですが、聞いていた通りの物価高に驚きました。テレビでは「ラーメン1杯で2000円」といった話を聞いたことがありましたが、実際に自分で体験すると、ものすごく腑に落ちるところがあります。日本にいると分からないのですが、それだけ日本の競争力が落ちてしまった証拠です。
私が2000年代の最初の方にハワイへ行った時には、1ドル100円ぐらいでした。ブランド品も安くて、例えばルイ・ヴィトンの財布なんかもハワイで4万円ほどで買うことができました。しかし、今では4倍から5倍ぐらいの価格で売られております。これは円安になったということもありますが、日本の競争力が落ちてしまい、相対的に海外での物価が上がっているということになります。
私も日本の会社にいたことがあるので分かりますが、日本は過去にバブルがあって大変景気のいい時代があったものの、そこであぐらをかいてしまい、眠っている間に諸外国に抜かれてしまったということです。
私のサラリーマン時代を思い返してみると、無駄な仕事がもの凄くたくさんありました。例えば、私が最後にいた部署は人材開発室という部署だったのですが、これこそ無意味の典型例だと思います。結局、できる人間は研修なんかしなくても自分で勉強するのです。研修などを企画して勉強させても無意味です。人間は「自分でやろう」と思って勉強しなければ、絶対に身につきません。そして、自分から勉強する人間は、そもそも自分でどんどん勉強してしまうので、そんな(研修を企画するような)仕事は本当に無駄だったと、今になって感じております。
このような無駄な仕事が日本企業にはたくさんありましたし、おそらく今でもたくさん残っております。そのせいで日本の生産性はとても低く、給料は上がらない。だから諸外国は給料が上がって物価も上がっているのですが、日本は給料が横ばい、もしくは下がり、物価も長らく下がり続けるデフレの時代が続いていたのです。「失われた30年」と言われますが、そういった時代をダラダラと続けているうちに、ハッと気がついた時には大きな差がついていた、ということになります。
私はこれを外国に行くことで、大変強烈に実感しました。そして同時に「このままではまずい」と思いました。自分たちの子供や次の世代に申し訳ない、というのが正直な気持ちです。
サラリーマン大家として始めた今の会社ですが、だんだんとやりたいことや、やるべきことというのが軌道修正されていきます。当初は自分が会社員を引退するために不動産を買うというのが主な目的でしたが、次は「私を信頼してくださるお客さんに儲けてほしい」というところが大きな動機になっておりました。現在では、お客さんに儲けてほしいという動機はもちろん、日本をより良い社会にして次の世代に引き継ぎたい、という気持ちが日ごとに強くなっております。
当社として何ができるかということを日々自問しておりますが、不動産業というのは昔からとても非効率で、アホみたいな仕事が多い業界です。それは長らくFAXがメインだったり、紙がメインだったりすることからも明らかですが、こういった昔ながらのオールドスタイルの会社から仕事やお客さんを奪い、撤退してもらって、当社が先端的なツールやイケている人材を活用して効率よく処理をします。今までオールドスタイルの会社が8時間かけてやった仕事を、当社では1時間で終わらせます。
そうやって日本から、そして日本の不動業から無駄な仕事を除去して生産性を上げる。そして、その生産性を上げたことによって不要になった人材には、より先端的な仕事に就いていただく。これによって日本の生産性を上げて日本の地位を向上させたいと、現在ではそのような気持ちで仕事をしております。
同時に、当社に関わってくださっているお客様や、日々仕事をしていただいているメンバーに対して、本当に心底から幸せになってほしいと考えております。そして経済的独立を果たしてほしいですし、当社からの利益や報酬によって自分がやりたいことをやり、自分の人生を生きていっていただきたい、ということを切に思っております。
